よみがえれ双葉の農業 生産法人がニンジン種まき

08/10 10:05

地区のシンボルの「前田の大スギ」を背景にニンジンの種をまく黒津さん

 双葉町の前田地区の農地で、農業生産法人「安井ファーム」(石川県)による野菜の栽培が始まった。8日には、法人職員の黒津今日子さん=福島市出身=が丁寧にニンジンの種をまいた。

 双葉町は、双葉地方の町村の中でも東京電力福島第1原発事故による全町避難の期間が長く、営農再開は今後本格化していく。安井ファームは、復興への地域貢献も踏まえながら、前田地区の農地約70アールを借りて農業事業に着手した。

 黒津さんは、地区のシンボルで県指定天然記念物の「前田の大スギ」をバックに、種まきの作業に汗を流した。本格的な野菜栽培のスタートに「喜び半分、不安が半分です」と笑顔を見せていた。今後はブロッコリーやキャベツの栽培にも着手する。

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