東邦銀行・松本奈菜子が日本新、陸上成年女子300で2位 佐賀国スポ

10/13 09:35

【陸上成年女子300メートル】日本新記録となる36秒93をマークした松本奈菜子(東邦銀行)=SAGAスタジアム

 第78回国民スポーツ大会(国スポ)第8日は12日、佐賀、兵庫両県で各競技が行われ、福島県勢で陸上の成年女子300メートルで松本奈菜子(東邦銀行)が2位ながら、日本新記録となる36秒93をマークした。1位の静岡代表の選手は外国籍だった。

 カヌーでは、少年男子スプリントカヤックペア500メートルの青木悠生(ゆう)(安達高2年)安斎勇真(同)組が1分55秒261で2位となり、成年男子スプリントカヤックシングル500メートルで青木瑞樹(自衛隊体育学校、安達高卒)が1分45秒865の4位だった。

 また陸上少年男子共通800メートルで梅原俊太(学法石川高2年)が8位。なぎなたの少年女子演舞で佐野橘華(きっか)(会津学鳳高3年)筒井真央(同2年)組と、少年女子試合で今木千裕(竹田看護専門学校2年)佐野橘華、筒井真央組もともに8位入賞を決めた。

 松本歓喜「狙っていた」 

 「36秒93」―。日本記録更新とアナウンスされると、観客席から歓声が湧き起こった。佐賀市で12日に行われた国民スポーツ大会(国スポ)の陸上成年女子300メートル決勝では、松本奈菜子が日本記録を0秒15更新。「狙っていた36秒台を出せてうれしい」と喜んだ。

 前日の予選で大会新記録となる37秒23を記録し、臨んだ決勝だった。「300メートルはスピード勝負。苦手な分野だが自分のレースをすることに集中した」。前半の100メートル付近で先頭に出ると、最後の直線100メートルは静岡の外国籍選手との一騎打ちに。惜しくも逆転を許して2位となったが「記録更新で課題はクリアできた」と満足げに語った。

 今季は、けがに苦しみながらレースに出場してきた。5月の世界リレー大会で左太ももを肉離れし、翌月の日本選手権後にも同じ箇所で再発した。それだけに喜びも大きい。

 「夏はリハビリに努め、冬の大会を見据えて調整に充ててきた」。その成果がが国スポで実を結んだ形だ。自信を深める結果を手にした松本は「来年につなげるためにも記録と順位を取っていく」と次のレースを見据えた。主戦場の400メートルのタイム短縮にも意欲を見せ、「300メートルの走りを400メートルの底上げにつなげる」と語った。(小野原裕一)

この記事をSNSで伝える:

  • X
  • facebook
  • line