バレーボールSVリーグ女子、首位のデンソーエアリービーズは3日、ホームのあいづ総合体育館(会津若松市)で大阪マーヴェラスを3―2で破り、開幕からの連勝を8に伸ばした。
デンソーは次戦の9日、ホームの円谷幸吉メモリアルアリーナ(須賀川市)でヴィクトリーナ姫路と対戦する。午後1時5分開始予定。
【評】デンソーがフルセットの激闘を制した。互いにセットを取り合い迎えた第3セット、追うデンソーは終盤に山下や横山のブロックなどで6連続得点を挙げ、セットを奪取。第4セットは大阪Mの堅守を崩せず落とした。第5セットもリードされたが、終盤に同点に追い付くと、最後はロザマリアが点をもぎ取って振り切った。(八巻雪乃)
今季初フルセット
デンソーが執念で白星をもぎ取った。今季初のフルセットにもつれ込む厳しい展開を乗り越え、辻健志監督は「最後まで集中力を切らさずに頑張ってくれた」と選手をたたえた。
苦しい場面もチームの持ち味の堅守から流れをつくった。中でも輝いたのは、アウトサイドヒッター(OH)の山下晴奈だ。山下は第2セット中盤、OH石倉沙姫と交代して出場すると冷静にスパイクを打ち込んだ。守備ではサーブレシーブを26本成功させ、攻守ともに存在感を示した。
山下は身長172センチとOHとしては小柄。ブロックアウトを狙うなどテクニックを生かしたスパイク、安定した守備力が強みだ。試合では、日頃から切磋琢磨(せっさたくま)する石倉と交代での出場が多い。この日も一進一退の場面で石倉の後を託され「いつも『石倉選手の分まで』と思いながらプレーしている。私だけの1点ではない」と振り返った。
次戦以降も上位チームとの戦いが続く。「どんどん勝ちをつなげていく」と指揮官。激闘の末につかんだ勝利を自信に変え、無敗を守り抜く覚悟だ。(八巻雪乃)