峠を越せば違う景色が見える―。誰しも思い当たる節がおありだろう。若い頃に山登りをしていた社会学者の上野千鶴子さんは、随想「峠を越す」の中で人生になぞらえながら、「下り坂を降りるのは、登るよりも実はむずかしい」とつづっている ▼登山と同様に、人生の上り坂はときになりふり構わず、周囲が目に入らないことがある。一歩一歩、確実に視界が広がっていくのも似ている。対して下り坂になると、次々に見たこともない景色...
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