尚志が4年連続15度目の優勝 県高校サッカー、学法石川に1ー0

11/17 07:35

4年連続15度目の優勝を決めて喜び合う尚志イレブン =16日午後、仙台大サッカーフィールド郡山
試合終了のホイッスルが鳴り、仲間と喜び合う尚志イレブン=仙台大サッカーフィールド郡山

 第103回全国高校サッカー選手権県大会は16日、郡山市の仙台大サッカーフィールド郡山(西部サッカー場)で決勝が行われ、尚志が学法石川を1―0で下して4年連続15度目の優勝を果たした。

 尚志は0―0で迎えた後半14分、ゴール前に詰めたMF大内完介(3年)が左足で先制点を挙げた。その後は集中した守備で学法石川の反撃を抑えた。尚志は、12月28日に東京都の国立競技場で開幕する全国大会に本県代表として出場する。組み合わせ抽選会は今月18日に開かれる。

 6月の敗戦糧に 「全力疾走」「精度」こだわる

 夏の敗戦を経て勝負強さを増した尚志が県王者となった。郡山市で16日に行われた全国高校サッカー選手権県大会では、尚志イレブンがインターハイ予選の県高校体育大会決勝で敗れた悔しさをぶつけた。

 「県高体の敗戦のおかげで最後まで集中を切らさず、全員で戦う意識が身に付いた」。副主将の荒川竜之介(3年)はチーム一丸でつかんだ勝利に胸を張った。

 6月に行われた県高体決勝では帝京安積と対戦。先制したが試合終了間際に同点に追いつかれてPK戦の末に敗れた。荒川は「13連覇していた県高体で連続優勝を止めてしまい、悔しかった」と振り返るように、チームにとって大きな敗戦だった。

 選手たちが学んだのは「最後まで集中力を切らさずに隙を見せない戦いをする」という意識だ。「全力疾走」や「パスワーク」に重点を置き、プレーの精度にこだわってきた。世代別日本代表らがそろった昨年のようなチームではないからこそ、徹底してきた。

 所属する18歳以下年代最高峰の高円宮杯JFAU―18プレミアリーグでも強豪との接戦で守り勝つ経験を重ねたことも大きかった。仲村浩二監督は現チームの強みについて連帯意識の高さだとし「チームのために全員で頑張る雰囲気がある」と評価する。

 右足をけがした主将のMF千住澪央(れお)(3年)の離脱も結束を強くした。千住からキャプテンマークを受けた荒川は「『千住を必ず全国へ連れて行く』という思いで、全員がプレーした」と振り返る。全国大会では千住も復帰する見通しだ。荒川は全国大会に向け「最近は1、2回戦で負けている。挑戦者として戦い、全国制覇したい」と決意を語った。(津村謡)

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