暮しの手帖の初代編集長を長く務めた花森安治が、1970年に発表した文章「見よ ぼくら一銭五厘の旗」にこんな一節がある。「ぼくら せいぜい 一銭五厘だった ぼくらの 命や 暮しなど 国にとっては どうでもよかったのだ」 ▼1銭5厘は戦時中のはがきの値段。花森が2等兵として従軍していたとき、教育係の軍曹にいきなり怒鳴られた。「貴様らの代りは 一銭五厘で来る 軍馬は そうはいかんぞ 聞いたとたん あっ...
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