終戦から80年となった15日、政府主催の全国戦没者追悼式が日本武道館で開かれ、参列者が不戦の誓いを新たにした。遺族代表は追悼の辞で世界の紛争や対立に触れ「今こそ、平和の尊さを世界へ訴えることが求められている」と述べた。
全国戦没者追悼式には本県から50人が参列し、岩渕康晃さん(82)=三春町=が代表して献花した。小名浜遺族会長の斉藤義一さん(84)=いわき市=は「戦没者の尊い犠牲が今の日本の平和と繁栄の礎になっている」と感謝の思いを胸に式に臨んだ。
斉藤さんの父親の庄一さんは出征先のフィリピンで34歳の若さで戦死した。ロシアによるウクライナ侵攻など現代の不安定な国際情勢も踏まえ、斉藤さんは「戦争では子どもや女性も犠牲になる。二度と戦争を起こしてはならないし、日本も外交努力で世界の平和に尽くしてほしい」と願った。