7月の参院選を巡り、公選法違反(公務員の地位利用)の疑いで公立藤田総合病院(福島県国見町)の看護部長の女性(59)が県警に書類送検された事件で、女性が部下の看護師200人以上に特定の候補者に投票するよう呼びかけていたとみられることが29日、捜査関係者への取材で分かった。県警は起訴を求める厳重処分の意見を付けた。
捜査関係者によると、女性は福島選挙区と比例代表に立候補した自民候補2人への投票を呼びかける文書を作成。院内に掲示したり、配ったりした。女性は取り調べ段階で、公選法違反容疑を認めていたという。女性は福島選挙区の自民候補と日本看護連盟の組織内候補への投票を呼びかけた。2人は当選した。
病院は29日、ホームページで「地域住民、関係者の皆様にご心配をおかけし、深くおわび申し上げる。法令順守を徹底し、再発防止に取り組む」とした。