リニア中央新幹線トンネルの山梨県側のボーリング調査や掘削工事の実施に向けて、山梨、静岡両県とJR東海が3者合意を締結する方向で最終調整に入ったことが18日分かった。県境での調査や工事を巡っては、静岡県の川勝平太前知事が、地下水が山梨県側に流れ込む懸念があるとして、合意なく工事を実施しないよう要請していた。
関係者によると、静岡から山梨側に流出した地下水について、静岡県は所有権を主張せず、返還を求めないことを確認する。合意文書に「健全な水循環の回復措置は必要」との文言を入れ、流出した水以外の方法での補填を検討する。