【ワシントン共同】11月の米大統領選で再選を目指した民主党のジョー・バイデン大統領(81)が21日、撤退を表明した。6月の討論会で高齢による心身の衰えへの懸念が再燃し、民主党内で高まった交代圧力に抗えなかった。来年1月まで残る任期の職務に専念し、共和党候補ドナルド・トランプ前大統領(78)に対抗する後継の民主党候補としてカマラ・ハリス副大統領(59)を支持すると発表。ハリス氏は党候補指名を目指し出馬すると表明した。
再選を狙った現職大統領が撤退に追い込まれるのは、ベトナム戦争の反対運動に直面した1968年のジョンソン大統領以来56年ぶり。二大政党の候補選びが事実上終わった段階の撤退は極めて異例だ。
民主党は党候補を正式指名する党大会を8月に控えており、ハリス氏を軸に新たな候補選びが進む。バイデン氏はX(旧ツイッター)に載せた声明で、民主党支持者に「結束」を呼びかけた。ハリス氏はバイデン氏からの支持を「光栄だ」とし「党候補指名を勝ち取る」と決意を示した。