【パリ共同】26日のパリ五輪開会式に向け、会場となるセーヌ川沿いで警官や兵士らがテロ対策で厳重な警戒態勢を敷いている。車道を一部封鎖し、歩行者の通行も規制。フェンスで隔てられた警戒区域内にあるルーブル美術館など観光名所の周辺は人がまばらとなった。
開会式はセーヌ川を各国選手団が船でパレードし、夏季五輪で初めて競技場以外の場所での開催となる。当日、川岸には要人を含め約30万人を超す観客も集まるため、安全確保のため特別なテロ対策が必要となった。
当局は開催約1週前の18日から規制を開始。川沿いの警戒区域の周りには多数のフェンスと、入域を規制する検問所が各所に設置された。区域に入るにはインターネット上で事前に申請、取得したQRコードの通行許可証「五輪パス」の提示が求められ、住民や職場がある人も例外ではない。
警戒区域の設定で通行許可のない歩行者らは迂回を余儀なくされ、検問所前にはスマートフォンを片手に可能な道筋を探す人の姿が見られた。