TGV放火、同一組織の犯行か 運行乱れは27日に大幅改善へ

07/27 06:45

 26日、高速列車網への破壊行為があった現場で作業するフランス国鉄の職員ら=フランス北部(ロイター=共同)

 【パリ共同】フランスの高速列車TGVの3路線で25日夜から26日朝にかけて電気設備が放火された事件で、捜査関係者は26日、犯行手口が一致していることなどから同一組織による計画的な犯行との見方を示した。運行の乱れは27日に大幅に改善される見通し。フランスメディアが伝えた。

 事件では、線路近くに設置された電車の運転士に安全情報を送信するための光ファイバーケーブルが切断された上で放火された。犯人らはケーブルに可燃性の液体をかけて火を付けたとみられる。

 捜査関係者は「用意周到な破壊工作」だと指摘。アタル首相はX(旧ツイッター)で「情報機関や捜査機関が犯罪者を処罰するため全力を注いでいる」と強調。当局が関係した組織の解明を急いでいる。

 フランス国鉄は26日夕、作業員100人以上を動員し、27日中に運行の乱れが大幅に改善されると発表した。当初は少なくとも28日まで修復作業が続くとみられていた。

 ベルグリット交通担当相は今回の事件について、「五輪というよりはバカンスを狙ったものだ」との見方を示した。

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