パリ五輪の柔道は30日までに男女各4階級を終え、金メダルなしの地元フランスの不振が目立つ。同国連盟が「ドリームチーム」と称した最強軍団は銀2、銅4のメダル計6個で、30日には女子63キロ級で2連覇を狙ったアグベニェヌも3位にとどまって動揺が広がりつつある。
アグベニェヌは準決勝で積極性のなさが目立って敗戦。担当コーチは「ミスは許されない」と戦略を悔やんだ。女子軽量級のエースで、52キロ級のブシャールは阿部詩(パーク24)が2回戦で敗退して好機だったが、3位に終わった。チームを勢いづけることを期待された女子の二枚看板が力を発揮できず、男子も73キロ級のガバと60キロ級のムヘイゼが奮闘して決勝に進んだものの、金メダルには届かなかった。日本チームの関係者は「地元のプレッシャーが大きいのだろう」と推察した。
地元スポーツ紙のヤン・ステルニ記者は最重量級のとりでとなる、男子100キロ超級で五輪金メダル2度のリネールと女子78キロ超級のディコにも「大きな重圧が懸かる」と見通しを語った。