米国のエマニュエル駐日大使が、長崎市が9日の「原爆の日」に開く平和祈念式典を欠席することが7日、分かった。関係者によると、パレスチナ自治区ガザを攻撃するイスラエルを式典に招待しなかったことを受けた対応という。英国のロングボトム駐日大使も同様に問題視し、式典を欠席するとしており、波紋が広がっている。
日本を除く先進7カ国(G7)と欧州連合(EU)の駐日大使や代表が、イスラエルを招待しなかった長崎市に懸念を表明する書簡を送っていたことも判明。書簡は7月19日付で、イスラエルを招かなければ「(ウクライナ侵攻を理由に招待していない)ロシアやベラルーシとイスラエルを同列に置くことになる」と指摘し「このような事態は不幸であり、誤解を招く」と訴えた。
大使らは書簡で「長崎の式典の普遍的なメッセージを守るため、イスラエルを招待するよう呼びかける」とも強調した。
在福岡米領事館は7日、同館のアシーケ首席領事が米政府代表として長崎の式典に出席すると発表した。