パリ検察、IOC幹部脅迫を捜査 ボクシング性別騒動巡り

08/08 03:15

 パリ五輪のボクシング女子66キロ級準決勝で勝利したアルジェリアのイマネ・ヘリフ=6日、パリ(ロイター=共同)

 【パリ共同】パリ五輪のボクシング女子でアルジェリア選手らの性別を巡る論議が起きている問題で、国際オリンピック委員会(IOC)幹部が交流サイト(SNS)で殺害脅迫や誹謗中傷を受け、パリ検察が捜査を開始した。フランスメディアが7日伝えた。

 幹部は1日の記者会見で66キロ級のアルジェリアのイマネ・ヘリフの性別を巡る問題に絡み、大会は出場選手の安全を確保していると説明。この日ヘリフと闘ったイタリア選手は開始早々、パンチを浴びて棄権、試合後「強い痛みで続けられなかった」とコメントした。

 幹部は複数の脅迫や侮辱のメッセージを受け、4日に告訴した。

 ヘリフは国際ボクシング協会(IBA)主催の昨年の世界選手権では性別適格検査で不合格となった。一方、パリ五輪のボクシングを管轄するIOCは、ヘリフは女性で問題ないとしている。

 だがインターネットではヘリフの出場を批判する書き込みが相次ぎ、イタリアのメローニ首相や米大統領選の共和党候補トランプ前大統領も同調。騒動は収まる気配がない。

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