南海トラフ地震の臨時情報(巨大地震注意)に伴い、政府が防災対応の再確認を求めた注意の呼びかけは、大きな変化がなければ発表から1週間の15日午後5時に終わる見通しだ。政府は、経済被害額は最悪の場合に200兆円を上回ると想定する。臨時情報の発表から、改めて各地で避難経路や備蓄品の点検などが進んでおり、今後も備えを継続する必要がありそうだ。
気象庁は引き続き地殻変動などを監視し、14日午後も特段の変化は確認されていないと明らかにした。内閣府によると、呼びかけは、強い揺れや高い津波が予想される29都府県707市町村が対象。臨時情報は8日の震度6弱の地震をきっかけに出た。今後も大規模地震の可能性がなくなったわけではないことに留意してほしいとしている。
34メートルの津波が予想される高知県黒潮町は、8日に災害対策本部を立ち上げ、対応する職員を増やして巨大地震注意に応じた警戒態勢を設けた。
高知県によると、自主避難の集会所などを含め、県内では14日午後までに計113カ所の避難所が開設され、最大で63人が身を寄せた。