【エルサレム共同】イスラエル軍は2日、地上侵攻するレバノン南部で親イラン民兵組織ヒズボラ戦闘員と交戦し、軍兵士8人が死亡したと発表した。今回の侵攻でイスラエル側に死者が出たのは初めて。軍は「限定的」として侵攻を開始したが、部隊を大幅に増強。ヒズボラ側も応戦し、戦闘が激化している。イスラエルはイランによるミサイル発射への報復準備も進めているもようだ。
イスラエルメディアによると、死亡した兵士8人のうち、6人が所属する部隊は2日朝、国境近くの村でヒズボラ戦闘員と銃撃戦になった。対戦車砲や迫撃砲も発射され、ほかに5人が重傷を負った。戦闘員20人以上を殺害したという。ヒズボラも侵攻後初めて直接交戦し、奇襲攻撃で兵士を殺害したと主張した。
軍はレバノンの首都ベイルートなどへの空爆も続け、同国保健省によると、2日は全土で46人が死亡、85人が負傷した。
イランの攻撃を受け、イスラエルのネタニヤフ首相は2日、治安当局幹部らと対応を協議。同国メディアによると、イランの核施設や石油施設が標的になる可能性がある。