ソニーグループは、国内では初となるアニメ制作に特化したソフトウエアを開発し、アニメクリエーターの支援を強化する。作画や色塗りを効率化することで、構図や動きなどに時間をかけられるようにし作品の品質向上につなげるのが狙い。来年3月までにグループ内の制作スタジオで導入し、将来は外部への販売も検討する。
ソニーは、音楽や映画などエンターテインメント事業が売上高の約6割を占めるまでに拡大。アニメでは人気作品「鬼滅の刃」を手がけるアニプレックスを傘下に持ち、有力作品も多く抱える。今後もアニメ事業を強化する方針を掲げている。
開発するソフトは「アニメキャンバス」と名付けた。原画などの線を描くための作画用と、色を塗るための仕上げ用の二つから構成される。作画用は、デジタル技術を取り入れることで手作業を減らし、作業を短縮化できるのが特長。
ソニーによると、既存のソフトは、漫画やイラストなどと兼用のため余計な機能もあり、システムの保守サービスが終わっているものが多いことが課題だという。