【北京共同】中国国防省は17日、中国軍制服組トップの一人、何衛東・中央軍事委員会副主席ら9人の高官が調査を受け、重大な規律違反や犯罪の疑いで共産党の党籍剥奪の処分を受けたと発表した。軍内で捜査が進められていた大規模汚職に関与したとみられる。副主席は中央軍事委主席を兼ねる習近平国家主席に次ぐポスト。最高クラスの軍幹部が失脚する異例の事態となった。
中国軍の最高指導機関である中央軍事委はメンバー7人のうち3人が党籍を剥奪され、態勢は習氏を含む4人に縮小。中国は米国との対立や台湾統一をにらみ軍事力強化を図るが、軍の規律の乱れの深刻さが露呈し、習指導部は立て直しを急ぐ。