【北京、モスクワ共同】ロシアのミシュスチン首相は4日、中国の習近平国家主席と北京で会談し、エネルギー分野の協力推進で一致した。中国外務省が発表した。ロシアは原油を中国に輸出しウクライナ侵攻の資金源としており、トランプ米政権は取引停止に向けて対ロ制裁発動を発表したが、中ロは原油取引を継続する姿勢を示し結束を誇示した。
ミシュスチン氏は3日、李強首相と浙江省で定期政府会合を行い「中ロ関係は史上最高レベルにある」とした共同コミュニケに署名。貿易や投資を促進し、両国企業が石油や天然ガスを含むエネルギー分野で協力を深化することを支持すると明記した。
トランプ政権はロシア産原油を購入する第三国に「2次制裁」を科すと表明し、10月にはロシア石油大手2社に制裁を科した。ただ購入停止に向けて中国への直接的な働きかけを強めた様子はなく、米国の制裁の実効性が疑問視されている。
中国税関総署によると、2025年1~9月に中国がロシアから輸入した原油は375億ドル(約5兆7千億円)。
