新潟県の花角英世知事は14日、東京電力柏崎刈羽原発を視察した。終了後の取材で、再稼働の是非に関し「簡単ではないが、自分の目で見て肌で感じる中で判断していく」と述べた。県関係者によると、花角氏は11月下旬にも再稼働の是非について判断を示す見通しで、一連の材料を踏まえ検討の最終段階に入った。
視察は知事就任直後の2018年9月以来。東電ホールディングスの小早川智明社長らの案内で、沸騰水型軽水炉の運転訓練センターでの事故を想定した訓練や、6号機の原子炉建屋に入って外部電源を確保する訓練の様子などを見て回った。
その後、同県長岡市に移り、原発から5~30キロ圏にある7市町の首長との意見交換会に出席した。会合は非公開で約50分間にわたった。
再稼働は花角氏の同意が焦点。花角氏が県民の意向を見極める材料に挙げた県内全30市町村長との懇談会と、県民から意見を聞く公聴会は8月に終了。今月11日までに県民意識調査の結果も出そろった。
12日には立地自治体の首長と会談。柏崎市長は早期判断を求め、刈羽村長は判断を一任すると述べた。
