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“エヴァ芸人”「桜 稲垣早希」のタイ移住の現実、日本人が現地で「崇拝」される理由とは?

08/12 08:40

  • エンタメ総合
タイで奮闘中の、パッタイ早希(画像提供@sakura_inagaki_saki)

 アニメ『エヴァンゲリオン』のアスカのものまね芸人として活動していた「桜 稲垣早希」が、昨年3月よりYouTuberの夫・りおなりと4歳の息子、5歳の愛猫とタイへ移住。長年の夢だった「海外暮らし」を実現させた。現在は、所属する吉本興業の「アジア住みます芸人」として、「パッタイ早希」という名で、現地のスターを目指して奮闘中という。タイでの活動ぶりとはいったいどんなものなのか? そもそもタイ人はアスカのことを知っているのか? 移住1年5ヵ月の今とこれからを聞いた。

【写真】40歳になってもアスカぶり健在! タイ語をしゃべる現在のエヴァ芸人

■“日本人”というだけで“ホンモノ”? タイの日本アニメ人気のすさまじさ 

 約10年前、関西ローカルのバラエティ番組『ロケみつ』で2年半にわたりヨーロッパを横断した時から、「いつか海外で暮らしたい」と夢見ていたというパッタイ早希。コロナ禍を経て、「いつかと考えていたのでは、できなくなることもある」ことを痛感し、海外移住を決意。育児しやすい環境を優先し移住先を検討した結果、タイを選択。所属先の吉本興業に相談したところ、同社がアジアにおけるエンタテインメント事業の最初の架け橋として展開している「アジア住みますプロジェクト」の「アジア住みます芸人」として活動できることになり、昨年3月移住したという。

――今、タイでは、どのような活動をされているのですか?

【パッタイ早希】 個人でのYouTube配信のほか、台湾やインドネシアなどに住む『アジア住みます芸人』たちで結成されたYouTubeチャンネル『よしもとHELLO ASIAチャンネル』で、タイの観光スポットやグルメ、街ブラなどの情報をお届けしています。あと、アスカ芸人としてイベントにも参加しています。私はまだそんなにタイ語が話せないので、メインのお客様は日本人になってしまってはいるのですが、タイには7万人を超える日本人が住んでいますので。

――タイの人は“アスカ”を知っているのですか?

【パッタイ早希】 10年くらい前にバラエティ番組の『ロケみつ』で、ヨーロッパを横断したときにも痛感したことですが、海外での日本のアニメの人気はすごいんです。タイも同様で、日本とまったく同じタイミングで同じアニメが流行っていて、街中にはそのキャラクターのグッズが売られていて、「ここは日本?」ってビックリするくらい。しかもタイのオタクの方々は日本のオタクと同じくらい詳しくて。『エヴァンゲリオン』も大人気なので、アスカのコスプレでタイのイベントに参加したときは、すごい盛り上がりになりました。

――どのような盛り上がりだったのですか?

【パッタイ早希】 「ホンモノだ!」と喜ばれて、写真をいっぱい撮られました(笑)。「イヤイヤ、ものまねであってホンモノじゃないから」と思ったんですけど、日本人が日本のアニメのコスプレをしている事に価値を見出してもらったみたいで…。ある意味、日本人を崇拝してくれているところがあると感じて、アニメ芸人としては海外に移住して良かったなって痛感しました。

■タイ唯一の”エヴァ芸人”として、日本が世界に誇るアニメ+笑いを世界に届けたい

――今後はどのような活動をしていく予定ですか?

【パッタイ早希】 世界に誇れる日本の文化であるアニメにお笑いをくっつけたネタというものを、タイの人はもちろん、諸外国の人もまだ知らない状態です。なので、タイを皮切りに、世界に広げていけたらと考えています。なんといっても、『アジア住みます芸人』の中にも、タイに住んでいる芸人の中にも、アニメに特化した人はいなくて、そこが私の強みですから。

――そのために、努力されていることはありますか?

【パッタイ早希】 教室に通って、タイ語検定5級を取得しました! 4歳の息子がいることもあって、タイでは、息子の幼稚園や育児のしやすさ、安全面を考えて、バンコクの日本人街に住んでいます。タイ語が話せなくてもなんの不自由もなく暮らせる環境なのですが、やっぱりタイの人に笑ってもらうというのが目標ですから。そして今は、4級取得をめざして勉強を続けています!

――では、しばらくは日本に帰ってくるつもりはない?

【パッタイ早希】 子どもが一緒だったこともあって、「ダメだったら帰ればいいや」という気持ちでタイに来ました。一方で去年40歳になって、自分の中では人生の第2ラウンド的な気持ちで一歩踏み出した移住でもありました。実際暮らしてみて、今はやってみたいことや、やったことがないことだらけなので、毎日がすごく新鮮で、楽しくて。“パッタイ早希”という新たな名前も付きましたし、この名前でタイの人が笑ってくれる日が来ることを夢見て、頑張ります!

(文/河上いつ子)

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