6月12日に76歳で亡くなった上方落語家・桂ざこばさんの「お別れの会」が21日、大阪市北区のサンケイホールブリーゼで執り行われた。次女のタレント・関口まい、一番弟子の桂塩鯛らがあいさつした。
【写真】温かく見守られながら…桂ざこばさんのお別れ会の祭壇
サンケイホールブリーゼ(旧サンケイホール)は、桂米朝一門が独演会に使用してきたホール。出囃子とともに幕が開くと、ステージには祭壇、その横には寄席の高座があった。一部は一般向け、二部は関係者に向けて開かれ、計1000人が偉大な落語家をしのんだ。『テレビ三面記事 ウィークエンダー』『そこまで言って委員会』などテレビでも幅広く活躍したとあって、お笑い芸人、タレント、俳優らが事務所の垣根を越えて集った。大阪だけでなく、東京からの来場や供花も多数あった。
息子とともに登壇したまいは「こんなにくさんの方がきてくださり、父は大変喜んでいると思う」と、涙ぐみながら感謝を伝えた。幼い頃、ざこばさんの独演会で、『桂ざこば独演会』と書かれた垂れ幕やポスターがうれしかったという。「ええもんやろう?これがお父さんの自慢やねん」「米朝師匠のおかげや」など、父の言葉を紹介した。
2017年、ざこばさんは脳梗塞をわずらい「落語がすべて消えてしまった」というが、「もう一回高座に戻るんや」と「お弟子さんにおけいこをつけてもらうようになって、また高座に上がることができた」と明かした。
弟子の桂ひろばが「二代目桂力造」、桂ちょうばが「四代目桂米之助」、桂そうばがが「二代目桂惣兵衛」をそれぞれ襲名することが決まる中での別れとなった。まいは「(父に)心残りがあるとすれば、襲名のことだと思う。お兄ちゃんたちの襲名の時には、どうぞ支えてください」と呼びかけた。
一番弟子の桂塩鯛は「孫弟子を含めると11人ざこば一門はいる」とし、「いろんな逸話を残していってくれた。本当にステキな師匠でした。師匠の遺志を継ぎ、精進していきたい」と誓った。
ざこばさんは1947年9月21日、大阪市生まれ。63年、三代目桂米朝さんに入門。桂朝丸時代を経て、88年に二代目桂ざこばを襲名。上方お笑い大賞、上方お笑い大賞、大阪市民表彰受賞などを受賞した。愛を込めた忌憚(きたん)のない物言いで、バラエティー番組などでも幅広く愛された。
桂ざこばさんに「心残りがあるとすれば…」 次女・関口まい、弟子・桂塩鯛が感謝&一門の継承誓う
08/21 20:10
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