黒羽(現栃木県大田原市黒羽地区)は、平野と山の境にある。那須野ケ原の東端、那珂川沿いに築かれた城下町だ。 黒羽藩1万8000石の城跡に上ると、木漏れ日に満ちた竹林や照葉樹の大木に出合う。清潔感のある、こぢんまりとした日なたの町、そんな印象を受ける。 松尾芭蕉と河合曽良も、この町にたどり着いた時、安堵(あんど)とともに、何とも言えぬ温かさに包まれただろう。 14日間もの滞在 「おくのほそ道」(以...
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