【 黒羽 】<夏山に足駄を拝む首途哉> 去りがたい人の温かさ包まれ

05/13 14:50

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黒羽芭蕉の館周辺の遊歩道「芭蕉の道」。林の中を800メートルほど続く小道は、芭蕉が旅した当時の山道の雰囲気を醸し出している

 黒羽(現栃木県大田原市黒羽地区)は、平野と山の境にある。那須野ケ原の東端、那珂川沿いに築かれた城下町だ。  黒羽藩1万8000石の城跡に上ると、木漏れ日に満ちた竹林や照葉樹の大木に出合う。清潔感のある、こぢんまりとした日なたの町、そんな印象を受ける。  松尾芭蕉と河合曽良も、この町にたどり着いた時、安堵(あんど)とともに、何とも言えぬ温かさに包まれただろう。  14日間もの滞在  「おくのほそ道」(以...

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