1689(元禄2)年4月16日(陽暦6月3日)。江戸出発から19日目。松尾芭蕉と河合曽良は、黒羽藩家老(館代)浄法寺(じょうぼうじ)高勝が用意した馬に乗り黒羽をたった。 目指す陸奥の玄関、白河の関周辺までは、黒羽から北へ直線で約25キロ。南北に延びる東山道をたどれば徒歩で1日足らずの距離だが、芭蕉らは北西へ進み、那須の奥地に分け入った。 このくだり、現実には道なき道を進むアドベンチャー的な展開...
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