松尾芭蕉と河合曽良が郡山宿をたったのは1689(元禄2)年5月1日(陽暦6月17日)の早朝、日の出のころだった。 江戸を旅立ったのが同年3月27日(同5月16日)だから、「おくのほそ道」(以下「ほそ道」)の旅も、ほぼ1カ月が経過していた。疲労がたまっていただろう。だが、この日の芭蕉たちには、快活さがあふれていた気がする。 故事に残る名前 曽良の「日記」によると、天気は快晴。自然と気分も上がっ...
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