• X
  • facebook
  • line

教育旅行に拡張現実アプリ活用 若松、鶴ケ城籠城戦の歴史体感

07/16 07:10

AR技術を取り入れたアプリの画面。松平容保が指揮を執っていた場所でタブレット端末をかざすと、容保の画像が表示される

 会津若松観光ビューローは本年度、教育旅行で会津若松市を訪れた子どもたちに学びを深めてもらおうと、市と連携してデジタル技術を生かす試みを始めた。拡張現実(AR)の技術を取り入れたアプリを使って鶴ケ城公園内を散策すると、幕末にタイムスリップしたような感覚を楽しみながら、籠城戦の歴史を学べる仕組み。ビューローは、県内外の小中学生に会津の歴史を体感してもらうことで、誘客のてこ入れを図る考えだ。

 既に新潟県の小学生がアプリを利用した。実際の流れは、児童生徒にタブレット端末を貸し出し、六つのクイズやゲームに挑戦してもらう。児童生徒はガイドの解説を受けながら、籠城戦当時の子どもの暮らしや歴史に触れることができる。城内を歩くと、各所で画面にヒントが表示されるため、楽しく自主的に答えを導き出せる。会津藩主だった松平容保が画面上に表示され、一緒に記念撮影できる機能もある。

 アプリは、市とビューローなどでつくる鶴ケ城体験事業実行委員会、ソフトバンク、産業技術総合研究所の3者が共同開発した。デジタル技術を生活に取り入れる市の「スマートシティ」の取り組みの一環で、情報通信技術(ICT)教育の実践の場として活用してもらうことが目的。本年度は本格導入に向けた実験期間とした。

 ビューローは「臨場感あふれる画面で、当時に思いをはせながら歴史を学ぶことができる」とデジタル技術の効果を期待する。今後、県外の旅行会社や教委を訪問してPRするほか、教育旅行が増える9月に現地で体験会を開く

この記事をSNSで伝える:

  • X
  • facebook
  • line