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【迫るインターハイ】飲食店には絶好機 「発注量難しい」うれしい悩み

07/19 08:20

地元の飲食店は大会開催に伴う来店者の増加に期待を寄せる=楢葉町・豚丼店「豚壱」
コンビニでは弁当類の発注量を悩むなど手探りの準備が進む=ファミリーマート楢葉町上繁岡店

 今年から本県で固定開催される全国高校総体(インターハイ)のサッカー男子が26日に開幕する。19日であと1週間となった。大会の舞台はJヴィレッジをメイン会場に広野、楢葉、いわきの3市町。選手やスタッフ、保護者ら約5万人の来場が見込まれており、大会に向けて盛り上がる地元や大会関係者らを追った。

 「期間中は多くの来店を見込んでいる。従業員の態勢を整えて営業に臨みたい」。Jヴィレッジ近くの国道6号沿いにある楢葉町の豚丼店「豚壱(ぶたいち)」の6代目・押田英駿(ひでとし)さん(31)は期待を寄せる。

 東京電力福島第1原発事故後、双葉郡内で営業する飲食店は少なく、大会期間中は集中して来店することが予想されるからだ。復興事業の作業員らの利用が減る土、日曜日を定休日とする飲食店も多く、土、日曜日も営業する豚壱は営業態勢を強化する予定だ。店舗前にキッチンカーを置いたり、試合会場近くでフライドチキンのキッチンカーを出店したりすることも計画している。

 前例のない大会だけに、コンビニも手探りの準備が進む。ファミリーマート楢葉町上繁岡店の村尾智恵店長(66)は「初開催のインターハイ。発注量をどうしたらいいものか」と頭を悩ます。周辺でのイベントや天候などを考慮して発注するが、今回は経験がないため、2日前に済ませる弁当などの発注量の予測が難しい。

 弁当類の余りは店の損失につながるため、難しい対応が続きそうだ。村尾店長は「全国から双葉郡に足を運んでもらう絶好機。大歓迎だが、発注量は難しいね」と苦笑いを浮かべた。

 Jヴィレッジ近くの「道の駅ならは」は27、28の両日にイベントを開催する。準備作業をしている矢内優美駅長(39)は「試行錯誤の期間になるとは思うが、来店者に福島の魅力をたくさん味わってもらえるようにおもてなししたい」と声を弾ませた。

 双葉郡以外でも受け入れ態勢を整える。相馬市の相馬光陽サッカー場では出場6校の合宿を受け入れる。出場校の選手らが泊まる同市のホテル「みなとや」の管野芳正さん(50)は「食事などでなるべく学校側の要望に応えたい」と語った。

 27日火ぶた

 開会式は26日に行われ、27日から1回戦が始まる。試合は広野、楢葉、いわき3市町の計6会場で行われる。出場するのは各都道府県の代表52チーム。本県からは県代表枠で帝京安積、開催地枠で尚志が出場する。

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