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【迫るインターハイ】サッカー少年熱視線 高い技術、目標との出合いに期待

07/20 09:50

練習に汗を流す桑野サッカースポーツ少年団の子どもたち。高校トップレベルのプレーを通じて県内のレベルアップなど波及効果を期待する声が高まっている

 全国高校総体(インターハイ)のサッカー男子の開幕が近づくにつれ、県内サッカー関係者の期待も高まっている。「目の前で高い技術のサッカーが観戦できるのは、子どもたちにとって大きな刺激になる」。インターハイ男子サッカーの県内開催について、桑野サッカースポーツ少年団(郡山市)の風間雄一郎監督(51)は、そう歓迎する。チームに所属する小学生からは「行ってみたい」という声も上がっているという。

 大会では、パスサッカーやドリブルサッカーなど、出場校ごとに特徴あるプレースタイルが高いレベルで展開される。風間監督は「子どもたちにとっては、自分のやりたいサッカーを見つけるマッチングの場になる」と話す。

 開催県として従来の県代表枠に加え、開催地枠が加わり、出場枠が2校に増えた影響も大きい。県代表枠で今大会に出場する帝京安積高サッカー部の小田晃監督(40)は「全国に行ける可能性が増え、どのチームも『頑張ろう』と思うようになり、モチベーションが上がる」と期待する。開催地枠の尚志高サッカー部の仲村浩二監督(52)は、県内開催の波及効果に着目。訪れた強豪校と県内のチームによる練習試合が行われ、選手のレベルアップにつながるとみている。実際に、今回の大会の出場校の控え選手と県内チームによる練習試合などが組まれているという。

 県サッカー協会の青田由広会長(68)は「県内開催は競技の魅力を伝え、福島をサッカー王国にするための大きな契機になる」と強調する。ただ、協会が目指す競技人口の増加は、インターハイの開催だけで達成できるものではないという。「幅広い年齢層が楽しめるフットボールデーなどの催し、子どもたちを対象にしたキッズサッカーなどの取り組みを通じて『やってみたい』と思う人々を増やし、すくい上げていくことが大切だ」と指摘する。

 一方、選手やスタッフなど約5万人の来場が見込まれる大会には、県内の多くの人が関わることになる。「さまざまな局面でこの大会に関係し、競技に関心を持った人たちと共に、サッカーを応援する文化を福島に根付かせていきたい」と青田会長は語った。

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