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戦国時代の楢葉の様子は…? 猪狩家の貴重な古文書も 町コミセンで11月末まで

07/22 09:39

会場を訪れた猪狩さん一家

  戦国時代の楢葉をテーマにした企画展が20日、楢葉町コミュニティセンター内にある町と東京大総合研究博物館の連携ミュージアム「大地とまちのタイムライン」で始まった。戦国時代に楢葉を支配した猪狩家に伝わる古文書や町内の城館跡から発掘された資料などが並んでいる。11月30日まで。

 楢葉町教委、東大総合研究博物館の主催。同ミュージアム開館1周年を記念した。現在のいわき市などを治めた岩城家の家臣だった猪狩清隆が楢葉郡(現在の楢葉、広野、富岡各町、川内村といわき市の一部)の統治権を与えられた1474(文明6)年から550年の節目にも合わせた。

 戦国時代や安土桃山時代の楢葉郡は岩城家や相馬家、伊達家の領地争奪戦に巻き込まれる波乱の時期で、楢葉町内には楢葉城など複数の城館があった。企画展では岩城家から猪狩家に出された書状や猪狩家のいた城の絵図、複数の城館跡から出土した高度な生活を示す遺物を展示している。

 江戸時代に仙台藩士となった猪狩紀伊守家子孫の猪狩隆さん(75)=仙台市=が所有する楢葉に関する資料や、伊達政宗が1600年の上杉家攻め前に浜通りを通過した際の猪狩家への礼状なども展示。20日に一家で会場を訪れた猪狩さんは「先祖の資料が里帰りしたことは意義深い」と語った。

 町生涯まなび課の坂本和也課長は「戦国時代の楢葉に関する貴重な資料が並ぶのでぜひ来場してほしい」と呼びかけている。入場無料。開館時間は午前9時~午後4時半。休館日は月曜日と祝日。

 問い合わせは町生涯まなび課(電話0240・25・2492)へ。

10月27日に講座

 関連行事として8月24日に講演会「戦国時代の楢葉郡と岩城氏・猪狩氏」と10月27日に講座「猪狩家文書にみる戦国時代の楢葉」が開かれる。講演会の講師は泉田邦彦氏(宮城県石巻市博物館学芸員)が、講座の講師は企画展に関わる白石愛氏(東大総合研究博物館特任助教)が務める。いずれも時間は午後1時半から、場所は町コミュニティセンター。入場無料。

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