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福島高・飯田さん、東北初の最高賞 ロボティクスコンテスト2024

07/24 08:50

  • 動画付き
総合大賞を受賞した飯田さん。「受賞は驚いたが、頑張って良かった」と喜んだ

 福島高1年の飯田空大(そら)さん(16)は、6月に東京都で開かれたロボット開発のアイデアと技術力を競う「クリエイティブロボティクスコンテスト2024」で最高賞の総合大賞に輝いた。最高賞の受賞は東北で初めて。飯田さんは「自分の作りたいものを求めて作っただけ。受賞は驚いたが、頑張って良かった」と喜んだ。

 飯田さんが製作したのは、自動伴奏に合わせて即興演奏を行うロボット「インプロバイズテルミン」。超音波距離センサーを搭載しており、手をかざすと即興でメロディーが流れ、センサーとの距離によって音の高さが変化する。

 「音楽に関係するロボットを作りたい」と1年ほど前から構想を膨らませ、コンテストに出品。ただ、学校の試験や部活で開発の時間が限られた。会場に向かう新幹線の中で発表資料を作り、ロボットは当日会場で調整して完成させた。飯田さんは「ぎりぎりで自信はなかった」と苦笑いするが、審査員からは「(ほかの出場者と)レベルが違い過ぎて一瞬で決まった」とうならせるほどの高評価を受けた。

 苦労した点は、音楽を流す音源チップの扱いだ。規格の異なる機械同士をつなぎ合わせるため、試行錯誤してデータを書き換えるという高度な技術を駆使した。ボタン一つでリズムが変わるスイッチや音楽に合わせて光る発光ダイオード(LED)もプログラミングに組み込んだ。

 飯田さんは昨年も同コンテストに出場し、特別賞を受賞。来年の出品も考えているが、テーマは模索中だ。将来については「もっとプログラミングを勉強して電気と音楽に関する職に就きたい」と夢を描く。


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