• X
  • facebook
  • line

ロボテスに「月面」再現へ 国内初、探査車の走行実験など予定

08/10 11:00

宇宙産業について意見交換を行う企業や国、研究機関の担当者ら

 会津大と福島ロボットテストフィールドは、南相馬市の同フィールドにクレーターなど月面の環境を模した施設を整備する。9月にも利用が開始される見通しで、月面を模した本格的な施設は国内では例がないという。

 同市で9日に開かれた福島スペースカンファレンスで、同フィールドの若井洋副所長が明らかにした。施設は、会津大の大竹真紀子教授が提唱する「月火星箱庭構想」の一環で整備。敷地内に月面の環境に比較的近い物質を敷き詰めてクレーターを再現、ローバー(宇宙探査車)の走行実験などを行う予定。将来的には、他の研究機関の利用も視野に入れる。

 また、カンファレンスに参加した同市の宇宙ベンチャー「AstroX(アストロエックス)」は24日、ロケット開発の認知度向上などを目的に、同市小高区で小型ロケットを打ち上げる方針を明らかにした。市によると、市内でのロケット打ち上げは初めて。ロケットには、テクノアカデミー浜の学生が製造したエンジン部品の一部を使う。ロケットは長さ2メートル弱で、300メートルの高さに打ち上げる。

 カンファレンスは、ベンチャー企業などでつくる実行委員会の主催。本県の宇宙産業の振興を目的に開催され、今年で2回目。企業や国、研究機関の担当者ら約40人が、宇宙港の整備や人工衛星の活用など宇宙産業に関する複数のテーマについて意見を交換した。

この記事をSNSで伝える:

  • X
  • facebook
  • line