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二本松藩・丹羽家墓所の移設完了 史跡保存会、大隣寺で開眼式

09/09 09:05

移設された墓所の前であいさつする二本松藩丹羽家18代当主の長聰さん(右)

 二本松藩丹羽家2代藩主長次(ながつぐ)らが埋葬されている青山墓地(東京都)の墓所を、同家の菩提(ぼだい)寺である福島県二本松市の大隣寺に移設する工事が終わり、歴代藩主の墓が一堂にそろった。墓所を移した二本松史跡保存会は7日、同寺で開眼式を行った。

 移設した場所は、境内にある市史跡二本松藩主丹羽家墓所入り口。青山墓地にある台座を含め墓石や墓誌、慰霊碑2基を6月に運び入れた。式では開眼法要、焼香の後、保存会の後藤宏迪(ひろみち)会長が「今回の集約は私たちにとって大きな希望。歴代藩主が一堂に会する特別な年となった。今後、保存会として貴重な史跡を守っていきたい」とあいさつした。

 18代当主長聰(ながとし)さんは「皆さんのご支援で、二本松に戻れなかった丹羽家の墓が全て近くにまとまることができた」と謝辞を述べた。

 墓所の集約を巡っては、保存会が「2カ所に分かれて埋葬されている歴代藩主を1カ所で埋葬することで、末永く墓所を保存することができる」として、2年前から長聰さんと協議して実現した。

 市内の丹羽家墓所にはこれまで歴代藩主10人のうち、初代光重を含む8人の藩主が眠っていた。一方の青山墓地には、2代長次と幕末の10代長国、11代から17代孝一さんまでの丹羽家当主が埋葬されていた。

 移設工事の総事業費は約800万円で、市の補助金を一部活用した。

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