いわき市の斎藤弘美さん(77)は同市のアートサロンいわきで油彩画展を開いている。2022年に77歳で亡くなった同市の石井京子さんと開催を約束していた「2人展」で、斎藤さんと石井さんの作品を20点ずつ展示している。20日まで。「約束を果たすことができて良かった」。斎藤さんは石井さんの作品を眺めながらしみじみと語った。
斎藤さんと石井さんは若い頃、子どもと共に訪れた親子の絵画教室で出会った。その後それぞれ絵画制作を続け、最近になって再会した2人は18年、同市で2人展を開催した。その際2人は、再び個展を開くことを約束した。
だが、第2回の2人展を開催する前に、石井さんは病気で亡くなった。「『作品がたまったらまたやろう』と話していた。22年に亡くなる直前まで作品を描いていた」。斎藤さんは、創作意欲が尽きなかった石井さんの様子を振り返る。
「開催できホッと」
石井さんの思いを実現しようと開催した今回の油彩画展では、果物や花を描いた石井さんの作品を展示。絵画歴30年以上の斎藤さんはカサブランカなどの美しい花を描いた作品を出品している。
「個展を開催できて、ホッとしている」。斎藤さんは、親友との思い出が詰まった展示会への来場を広く呼びかけている。展示時間は午前10時~午後5時(最終日は同3時)。問い合わせは同ギャラリー(電話090・7935・2883)へ。