伊達市は2014年度から23年度までの期間に購入した放射能測定装置と消防団用作業服、教師用の教科書と指導書について、本来必要な議会での議決を経ずに計約1億770万円の契約を結んだ。須田博行市長が21日の定例記者会見で明らかにした。
対象となったのは、14年度の非破壊式放射能測定装置7台の購入契約1件の約2200万円、15年度の市消防団用作業服約1370人分の購入契約1件の約2500万円、19年度と23年度のデジタル教科書を含む小学校教師用教科書と指導書の購入契約2件の計約5900万円。
同市の条例では、2千万円以上の財産を取得する場合は、議会の議決が必要と定めている。市によると、議決の必要性を失念したり、必要ではないと誤認していたことが原因という。県内外の自治体で同様の事案があったことを受けて過去10年間の状況を調査し、ミスが発覚したという。
須田市長は「深く反省したい」と陳謝した。市は議会の12月会議で追認を求める議案を提出する予定。市は今後、チェック体制や職員の意識の強化を図り、再発防止に努めるとしている。