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根本匠元厚労相、衆院選不出馬を表明 旧福島2区・9期

09/30 07:20

「福島の復興は私が人生を懸けた課題。しっかり取り組んでいきたい」と語る根本氏

 自民党の根本匠元厚生労働相(73)=衆院旧福島2区、9期=は29日、郡山市で記者会見し、次期衆院選への出馬を取りやめると表明した。約30年間歩んできた国政の第一線を退くことになるが、政界引退については「在野の政治家として震災復興、地元福島の皆さまのためにこれからも活動したい」と否定した。

 根本氏は理由について、党の東日本大震災復興加速化本部長として8月に第13次与党提言を取りまとめたことを挙げ「2026年度からの次期復興・創生期間の施策と財源の確保に、政府与党の復興の司令塔として確かな道筋をつけることができた」と述べ、国政上の課題に一区切りがついたためと説明した。

 また、初当選以来の盟友として支えてきた岸田文雄首相が総裁選への出馬を取りやめたことや、故・安倍晋三元首相と共に党改革実行本部で「73歳定年制」の内規の導入推進に取り組んだことも不出馬を選んだ理由の一つに挙げた。

 福島2区の後任候補者を巡っては「後継指名はしない」として、党県連に判断を委ねる考えを示した。

 政策本位の政治貫く 

―政治家としての歩みを振り返って。

 「1993年の初当選以来、国家、国民のために全身全霊をささげ、ひたすらに『政策本位の政治』を貫いてきた。国民の声に真摯(しんし)に耳を傾け、問題の本質を見極め、政策に反映させていく。国を動かす政策を作り、ビジョンを示し、実行に移す。あらゆる分野で政策を作り上げ、復興相、厚労相の職責を全うすることができた」

 ―政府には今後どのように本県復興を推し進めてほしいと考えているか。

 「皆さんから第2期復興・創生期間後の財源の確保や施策を進めてほしいと要請を受け、東日本大震災復興加速化本部の責任者として(第13次与党提言に)次の復興・創生期間の財源はこれでもかと書き込んだ。第2期の財源を上回ることがあっても下回らない。政府与党一体となってしっかり復興を進めてほしい」

 ―福島2区の後任に長男拓氏の名前が浮上している。後任候補者への期待は。

 「後継候補は自民党福島県連、党本部に委ねている。県連も党員の声を聞いて有能な人材を選んでほしい。政治家に必要なのは使命感と情熱を持って常に研さんと努力をし、自らを高みに引き上げていくことだ。時代の転換点だから政治家は研さんを続けてほしい」

 ―今後はどのような活動をするのか。

 「さまざまな立場があるが、これからも地域の課題やいろいろなテーマについて『在野の政治家』として取り組みたい。とりわけ福島の復興は、私の人生を懸けた課題だ」

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