来年に南相馬市などで開催されるロボットの国際大会「ワールドロボットサミット(WRS)2025」プレ大会最終日は5日、同市の福島ロボットテストフィールドで決勝が行われた。県勢は「プラント災害チャレンジ部門」に出場した南相馬ロボット産業協議会と会津大の連合チームが2位、「シミュレーション災害チャレンジ部門」の会津大が3位だった。
プラント災害チャレンジ部門の決勝では、予選までのロボットによるがれきの撤去やメーターの読み取りなどに加えて、事故が起きたとの想定で競技中にバルブの確認など新たな指示が出された。
南相馬ロボット産業協議会の渡辺光貴会長(42)は「ワンチームになれた。ロボットもスムーズに動いてくれた」と話し「悔しい部分もある。本大会に向けて精度を上げ、また会津大と協力して上位を目指したい」と意気込んだ。
仮想空間でのプラント災害を想定したシミュレーション災害チャレンジ部門の決勝では、予選に比べて暗い空間で、ロボットを使ったバルブ操作や消火作業が求められた。会津大3年の高本潤良(じゅら)さん(20)は「カメラを追加するなどして予選よりもうまくいった。チームのメンバーそれぞれの得意分野を生かし、本大会では優勝したい」と先を見据えた。
このほか、会津大などが参加する「オールあいち」は「過酷環境ドローンチャレンジ部門」に出場し、2チーム中2位だった。
プラント災害チャレンジ部門の東北エンタープライズ(いわき市)は受賞を逃した。