【10月14日付編集日記】そばの音

10/14 08:30

  • 有料記事

 〈ふる里の訛(なまり)しみじみ走り蕎麦(そば)〉。昨秋の民友文芸に掲載された句である。聞き慣れた言葉にふる里を感じつつ、ゆでたてを勢いよくずずっとすする。新そばの甘い香りが鼻を通り抜けていく ▼音を立ててそばを食べる習慣はいつ頃からあったのだろうか。そば通で知られた漫画家の杉浦日向子は「ラジオ普及以降のことらしい」とエッセーに書いている。落語でそばをすする場面を放送する際、伝わりやすいよう、ず...

この記事をSNSで伝える:

  • X
  • facebook
  • line