〈ふる里の訛(なまり)しみじみ走り蕎麦(そば)〉。昨秋の民友文芸に掲載された句である。聞き慣れた言葉にふる里を感じつつ、ゆでたてを勢いよくずずっとすする。新そばの甘い香りが鼻を通り抜けていく ▼音を立ててそばを食べる習慣はいつ頃からあったのだろうか。そば通で知られた漫画家の杉浦日向子は「ラジオ普及以降のことらしい」とエッセーに書いている。落語でそばをすする場面を放送する際、伝わりやすいよう、ず...
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