【サッカーJ3第34節】福島ユナイテッドFCは27日、ホームのとうほう・みんなのスタジアムで相模原SCに2―3で敗れた。通算成績は15勝4分15敗。順位は相模原に勝ち点で並ばれたが得失点差で上回り、プレーオフ圏内の6位を維持した。福島は次戦の11月2日、アウェーのロートフィールド奈良(奈良市)で18位の奈良クラブと対戦する。午後2時開始予定。
【評】福島は後半の追い上げも及ばず、敗戦を喫した。前半10分に細かいパスワークからFW塩浜が先制点を奪った。しかし、前線に人数をかけたところでカウンターを受け、立て続けに3失点。後半は16分にゴール前の混戦でMF大関が得点し、1点差に詰め寄ったものの、及ばなかった。(小野原裕一)
劣勢でも攻め続けた
リーグ戦最終盤を迎え、J2昇格争いに挑み続ける福島。10月最後のホーム戦でベンチ裏の観客席に陣取るサポーターの横断幕に「突破」の文字が掲げられた。劣勢に立たされながらも昇格の意思を問うサポーターの熱意に福島イレブンが後半16分、MF大関友翔の得点で応えた。
後半開始時のスコアは1―3だったが、福島は激しく攻め立てた。その勢いは相模原のシュタルフ悠紀監督が「寿命の縮む思いがした」と吐露するほどだった。
「前半の激しいプレスで相模原の足が止まる時間が出てきた」とFW塩浜遼が攻撃陣を代表して語る。速いショートパスや裏への切り込みで攻めゴール前で混戦に持ち込むと、シュートコースを見いだした大関がゴールネットを揺らした。
相模原戦までの直近3試合で計10得点と攻撃陣は好調を維持する。しかし、同じ3試合で計7失点と攻撃に軸を置くことで点を失う危険性も高まる。この試合でも前のめりになったところを突かれた。
それでも、塩浜は前を向き語る。「3点取られれば4点取り、勝ちをつかむだけ」。残すは11月の4試合。サポーターが熱望するJ2昇格に向けて福島は駆け続ける。(小野原裕一)