福島労働局が29日発表した9月の雇用失業情勢によると、有効求人倍率は1.25倍(季節調整値)で前月を0.01ポイント上回った。労働局は「引き続き求人が求職を上回って推移しており、一部に持ち直しの動きがみられる」との判断を据え置いた。
有効求人倍率が46カ月連続で1.2倍を上回り、正社員有効求人倍率(原数値)が3カ月連続で1倍台となった一方、新規求人数(同)が2カ月連続で前年同月を下回り、ハローワーク須賀川のみで有効求人倍率が6カ月連続で1倍を下回ったことから判断した。
有効求人数は3万6422人(前月比1.2%増)、有効求職者数は2万9040人(同0.1%増)だった。
主要7業種の求人動向は全てで前年同月を下回った。原材料やエネルギー価格の高騰、消費低迷などが要因で求人が伸びにくい状況になっている。労働局は今後の見通しについて「雇用情勢は求人が底堅く推移しているものの、改善の動きに弱さがみられる。物価上昇などが雇用に与える影響により一層注意する必要がある」とした。
県内新規高卒者の就職内定率69.8%
来年3月の県内新規高卒者の9月末時点の就職内定率は69.8%(前年同月比0.8ポイント増)で過去最高となった。福島労働局が29日発表した。労働局は「求人数が高水準だが就職希望者が減少しているため」と分析する。
求人数9060人(同0.2%増)に対し、求職者は3343人(同2.5%減)、求人倍率は2.71倍(同0.07ポイント増)だった。産業別求人数は、製造業が3616人と最も多く、建設業が1825人と続いた。