本県を舞台にしたテレビ番組のバラエティー企画「DASH村」の管理人も務める福島市荒井の農家難波憲吾さん(77)=アグリ難波=は29日、コメの価格高騰に苦心する学生を支援しようと、新米(水田環境特A米)のコシヒカリ90キロを福島大食農学類に贈った。
水田環境鑑定士による同特A制度に申請する際、学類生が水田の水質・生息生物調査に協力した縁でコメの寄贈が始まり5年目。贈呈式は同大で行われ、難波さんが「福島のおいしいコメをたくさん食べ、しっかり勉強して農業の発展に貢献してほしい」と述べ、荒井聡食農学類長に手渡した。
今年のコメは難波さんと、学類生による科学実験教室「サイエンスカフェ」のメンバーが今月中旬に一緒に収穫したもの。荒井学類長は「コロナ禍の頃から毎年ありがたい。学類生に早速配りたい」と感謝。食農学類自治会副委員長の石垣澄空(たいう)さん(3年)は「コメは好きだが、最近は高くて手が出ない。得意料理の油淋鶏(ユーリンチー)と味わいたい」と笑顔を見せた。
難波さんの長男でアグリ難波代表の憲明さん、サイエンスカフェの水野真緒さん(3年)、安斎智香さん(同)、大内菜摘さん(2年)が同席した。