帝国データバンク福島支店が6日までにまとめた10月の福島県内企業倒産集計(負債1千万円以上)によると、倒産件数は15件(前年同月比9件増)で、負債総額は21億9500万円(同13億1200万円増)だった。
業種別では小売業が最多の4件、次いで建設業、製造業、サービス業が各3件などと続いた。主因別は15件中13件が不況型倒産で、販売不振が主因だった。
昨年10月からの累計では建設業が最多の39件。県内で最も企業数が多い業種で、復興特需の後退や災害復旧工事も一服し、建設資材の高騰なども相まって倒産増の要因となっている。
小売業やサービス業の倒産の背景には、物価高騰やエネルギー価格の高止まりによる個人消費マインドの冷え込みがある。福島支店は「原材料や製品の値上げが業績に与える影響は大きい。今回の年末年始を9連休とする企業も多く、倒産が出やすいため一定の留意が必要」とした。