信用調査会社の東京商工リサーチ郡山支店によると、会津大発のベンチャー企業の会津コンピュータサイエンス研究所が6日までに、地裁会津若松支部から破産開始決定を受けた。負債総額は約1億4千万円。決定は10月23日付。
同社は2019年に設立。ソフトウエアやアプリケーションの開発を業務として人工知能(AI)を活用した技術・研究開発を手がけ、21年には地方新聞46紙と共同通信社による地域再生大賞優秀賞を受賞するなど高い評価を受けていた。
同年3月期は県のシステム開発関連事業を多数受託するなど8千万円超の売上高を確保。ただ、先行投資の負担が重く、22年3月期は約2600万円の赤字を計上し、債務超過に陥った。新型コロナウイルス禍でも研究を止めることなく進めたが、採算確保に至らず資金繰りが限界に達した。