バレーボールSVリーグ女子のデンソーエアリービーズは23日、ホームのあづま総合体育館でSAGA久光スプリングスを3―1で下した。通算成績は10勝3敗となり、順位は14チーム中2位。
デンソーは次戦の24日も同会場でSAGA久光と対戦する。午後1時5分開始予定。
【評】デンソーは攻撃的なサーブで相手を揺さぶり、こつこつと得点を積み重ねて連敗を3で止めた。第1セットは落としたものの、第2セットではロザマリア、山下、石倉を中心に得点を奪い、中盤まで優位に試合を進行。終盤では23―15から8失点し相手に追い付かれる場面もあったが逃げ切り、勢いに乗って第3セットも連取した。第4セットは一進一退の攻防が続いたが、石倉の効果的なサーブなどで一気に勝利を引き寄せた。(多勢ひかる)
リーグ10勝一番乗り
ホーム戦今季過去最多となる観客1073人が声援を送る中、デンソーは3連敗の苦しさを糧に勝利をもぎ取った。リーグ10勝は一番乗り。12得点したアウトサイドヒッター(OH)の石倉沙姫は「ホームならではの温かい応援が力になった。一点一点を着実に決め、主導権を握ることができた結果」とうなずいた。
昨季途中の12月に内定選手として加入した石倉だが、既にチームに欠かせない主力の一人だ。この日も力強く振り抜いたスパイクが次々に決まり、サーブでも瞬時に相手の穴を突く効果的なコースを見極め相手を翻弄(ほんろう)。鋭いボールにも必死で食らいつき、サーブレシーブ成功率は29・3%と攻守で存在感を見せた。
成長著しい22歳に辻健志監督は「強気なプレーが持ち味。気持ちを乗せた強いアタックやスピードサーブも打てる」と評価。その上で「まだまだ潜在能力はある。経験を積んで周りにパスのできるOHを目指してほしい」と期待を込める。
石倉自身も、試合を重ねるごとに最後まで戦う集中力とメンタルが養われてきたと実感している様子。「チームの勝利を第一に、自分のプレーをどんどん出していきたい」と連勝への意欲を見せた。(多勢ひかる)