東北電力は28日、再稼働した女川原発(宮城県女川町、石巻市)2号機について、12月初旬にも中間停止から再び起動し、同26日ごろに営業運転を開始すると明らかにした。営業運転は2010年11月の定期検査による停止以来、14年ぶり。
2号機は10月29日に被災地の原発として初めて再稼働。機器トラブルで点検と再発防止策を講じるため今月4日に原子炉を停止し、13日に再び起動していた。24日からは、設備や機器に問題がないか点検するため原子炉をいったん止める中間停止をしている。
仙台市の本店で記者会見した樋口康二郎社長(国見町出身)は「安全確保を最優先に、営業運転開始へ着実に取り組んでいく」との認識を示した。
また、避難計画に不備があるとして2号機の運転差し止めを求めた訴訟の控訴審で、27日に住民側の控訴棄却となった判決の受け止めについては「当社の主張を裁判所に理解いただいた。争点となった避難経路の実効性の向上へ、事業者として協力・貢献し、訓練を積み重ねていく」と述べた。