郡山市で少年時代を過ごした芥川賞作家の鈴木結生さんは、東日本大震災と原発事故で避難を余儀なくされ、何十冊もの本を詰め込んだバッグを2年間持ち続けた。その後「震災と、自分がバッグを背負い続けていた感覚を小説にしたい」という主題が浮かび大学時代、長い未完の小説を書き続けたという。 その作家の2冊目の単行本である本書は、未完の大作の主題の一部を形にした小説である。 「文学的自叙伝」を依頼された...
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