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ナプロアース、福島日産の傘下に 資源循環型モデル目指す

2025/10/04 08:30

握手を交わす金子(左)、池本の両氏

 福島日産自動車(福島市)は3日、自動車リサイクルなどを手がけるナプロアース(伊達市)が新たに福島日産グループ傘下に参画したと発表した。新車の仕入れ、販売から中古車の買い取り、解体、リサイクルまで一貫した事業展開で持続可能な資源循環型モデルを目指す。参画は9月16日付。

 福島日産グループがナプロアースの株式を100%取得した。両社の強みを生かし、データシステムの連携強化による迅速なサービス展開のほか、人材育成や専門性の高い知見共有にも取り組む。ナプロアースの社名や事業形態、雇用に変更はない。

 具体的な協業内容は今後決定するが、例えば、ナプロアースの中古部品を福島日産が使用することで価格を抑えて修理することが可能になる。福島日産が中古部品を取り扱うのは初めて。ナプロアースによると、中古車部品は流通量が少なく、需要は高まっているという。

 ナプロアースの会長に福島日産の金子與志幸社長が就任し、ナプロアース創業者で会長を務めていた池本篤氏が相談役に就いた。

 福島市で会見した金子氏は「今回の経営統合は単なる一体化ではない。新しいパートナーとしてシナジー(相乗効果)と独立性の両立を目指す」と述べた。池本氏は「互いにノウハウを共有することで、新たな可能性を高めたい」と期待を込めた。

 福島日産自動車は1938年設立。県内で日産自動車が製造する車両の販売や修理、中古車販売、リース事業などを展開する。

 ナプロアースは1996年設立。自動車の中古部品の販売・輸出や中古タイヤ、ホイールの買い取り・販売などを手がけている。

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