不動産賃貸などのエリート(福島県郡山市)は2028年春の完成を目標に、郡山市駅前2丁目に12階建ての複合ビルを建設する。市が進めている大町土地区画整理事業に合わせて2階の一部分をJR郡山駅西口に続くペデストリアンデッキ(高架歩道)と接続し、駅前の活性化につなげる。
17日に同市で行われた同社の創業55周年記念式典で金田義広社長が明らかにした。早ければ来年末に着工予定で、1階に複数の飲食店を誘致し、2、3階は日本リージャス(東京都)と連携したレンタルオフィスを整備する。4~12階は一般オフィスとし、屋上にはテラスを整備する計画だ。
企業の成長の場にしてほしいとの思いから、ビルは「エリートライズ」と名付ける。郡山駅西口にあるビッグアイ側から西側に続く「日の出通り」の入り口に建設する。
ビルの建設は、30年までのエリートの5カ年計画の一環。計画では複合ビルのほか、同市駅前1丁目に4階建てのマンション「エリートヒルズ」を建設する。26年12月の完成を見込む。
また既存の商業ビルの一部を改装して無人運営のレンタルオフィスを15日にオープンさせた。3施設の総事業費は約50億円となる見通し。
「新しい価値投入」 エリート金田社長
記念式典で、金田社長は不動産賃貸の「エリート」、駐車場運営の「エリートパーク」、「エリートライズ」、「エリートヒルズ」の四つのブランドを今後打ち出していくと強調。その上で「新しい価値を投入して交流人口、関係人口の増加につなげ、駅前の活性化に貢献したい」と述べた。
エリートは1970年に飲食店として創業。その後に不動産賃貸業に転換し、現在は不動産のほか、駐車場やレンタルオフィス運営などの事業も手がける。