自民党の堀井学衆院議員(比例北海道)が2022年ごろ、自身の選挙区である北海道9区内の複数の有権者に対し、自身の名を記した香典を秘書らに持参させていた疑いがあることが4日、分かった。事務所関係者が共同通信の取材に明らかにした。公選法は議員本人が葬儀に参列した場合を除き、選挙区内で香典を渡すことを禁じている。東京地検特捜部も自民党安倍派裏金事件の捜査過程で把握し、同法違反の疑いがあるとみて捜査しているもようだ。
共同通信は堀井氏側に事実関係を確認するための質問状を手渡したが、期限までに回答はなかった。
事務所関係者によると、「堀井学」と記された香典袋が事務所に用意され、堀井氏が秘書らに対し、地元で行われた葬儀で有権者に香典を渡すよう指示したという。提供した香典の金額は1万~数万円だった。
また堀井氏は、事務所内で違法性を複数回指摘されたが「慣例としてやってきた。いきなりやめることはできない」と話し、提供を続けるよう伝えていたという。