水俣病被害者らが伊藤信太郎環境相との懇談の際に発言を遮られた問題で、環境省が改めて設けた懇談が8日午前、熊本県水俣市で始まった。伊藤氏は、団体側から共同要求書で求められていた患者認定制度の見直しについて「総合的に検討してもらっていると考えている」と述べたが、団体側からは「ゼロ回答だ」と反発の声が上がった。
懇談は同市の交流施設「もやい館」で関係6団体と合同で行われた。伊藤氏は冒頭、発言遮断問題に関し「不適切な運営をし、大変申し訳ありませんでした」と改めて謝罪した。
団体側は5月1日に共同要求書を提出。患者認定制度の見直しの他、水俣病特別措置法が定める健康調査を一刻も早く行うことを求めていた。
今年5月1日の懇談には8団体が参加。団体側の発言中、持ち時間3分を超えた複数の発言者のマイクを環境省側が切った。伊藤氏は5月8日、現地を再訪して直接謝罪。省内にタスクフォースを立ち上げ、再懇談を設定した。
再懇談は、7月8、10、11日の計3日間で、熊本、鹿児島両県の計8団体と予定。